【針のむしろどころではありません】
破産会社の社長は背も高く、がっちりとしてなかなか貫禄があった。
しかし、多くの破産会社がそうであるのと同様に
社長を支える経営陣に人材がいなかった。
その社長の話で強く印象に残っているものがある。
《破産の直前って、針のむしろという感じでしたか?》と質問したところ、
《先生、それは甘いです》と社長は即座に否定した。
《針のむしろだけではなく、吊り天井が落ちてくるという感じです!》
その社長にとっては、自分の人生をかけた会社が破綻する、
そのときの経営者の苦悩がよく伝わった一言だった。
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